小さく可愛らしい葉と花のあとのころんとしたガクがネックレスのように連なります。サラダバーネット[学名Sanguisorba minor]は、地中海沿岸原産、バラ科のハーブです。和名はオランダワレモコウ。メディカルハーブという視点でのみ学ぶ人にはあまり知られていない、ハーブ愛好家のためのハーブといってもいいかもしれません。しかし、古くはタンニンを含むことから傷の止血剤に使われていました。学名のSanguisorbaはギリシャ後の“血を止める”が語源になっています。メランコリーの妙薬ともいわれます。
中世の頃はサラダに使うためにハーブガーデンに必ず植えていたそうです。スープに飾ったり、ワインに浮かべたり。ほんのりとキュウリのようなさわやかな風味があり、我が家のサントリナガーデンにも、神社のロスマリヌスの庭にも育っています。束ねて廊下に飾り、うねうねに漂う茎の美しさに毎年何度でも見とれてしまいます。
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