ヨーガンレールとババグーリを探しにいく

大切なもの、美しいもの、使えるもの。表紙に書いてある言葉が私がものごとを「選択」をするときの指針と同じでうれしくなって。ヨーガンレールさんにはお会いすることができなかったけれど、ババグーリのペンダントや指輪などを購入していた頃にお店の方からお話をうかがっていて、興味をもち本を手にとりました。その思想に共感することいっぱいで、いつかお会いしたいと思っていたのです。事故でこの世を去ったと知ったときはとても悲しかった。私にとってこんなに共感する言葉のメッセージを綴る人がそれほど多くはなかったから。どうしてもお会いしたかったのです。

この本はテクスチャーについて、あらためて考えさせてくれます。手にとったときの質感を、テクノロジー化がますます進む現代にどこまで放さずにいられるのか。目を閉じて、感じる心を手放すわけにはいかない。きっとレールさんもそんな気持ちだったのではないだろうか。

あとがきより一部抜粋。

私は、自分の生活に取り入れるものは、本当に必要かどうかよく吟味し、できるだけ長持ちするもの、また、自分が使わなくなったときにも誰か別の人が喜んで使ってくれるもの、あるいは再生できるもの、いよいよ使え無くなって捨てられるときには土に還るものにしなければならないと考えています。人は、なにもないところからものを作ることはできません。製造過程でどうしてもでる環境への影響は、単純な道具で、手仕事の速度で作られていれば、ゆるやかなはずです。
2009年6月 ヨーガン レール

『ヨーガンレールとババグーリを探しにいく/ヨーガンレール』PHP研究所